そんなわけでワタクシが、皆様からの反響の大きさに
びっくりしてるもおすけです。今晩にゃ。
そう。
前々回の記事をUPしたら、
「私もそういうフトドキ者の話を聞いたことがあります。」
とかイロイロ。
神戸に居た頃、鞍馬山には親切げに道案内をしつつも
その後、山ガールを襲う中年男がいる、と山仲間の間では有名だったのですが。
本当にいるんだなぁ、そんな奴。
スポンサーリンク
リフレインしちゃっていいですか?
ぶっ飛ばしてやりたいですよ!!!
もおすけパンチで。
ぐー!でめっちゃ痛くぶってやりたいです。
乙女の皆様、どうぞお気を付けを。
イザという時は、躊躇なく目を突くといいそうです(Mさん情報によるマメ知識)。
そしてもう一つは。
そう、山でのムダ毛ケアのお話。
そういえば、ちょっと聞きにくい下着の質問(汗冷え対策)とか
トイレの疑問とか、脱毛ケアの話などは、下着やサポートタイツの接客をした際に
大変よく尋ねられます。
(これらの接客は、女子スタッフ専門なので。)
特に周囲に山の経験者がいらっしゃらない方は、聞く人がいないですものね。
山道具屋のスタッフさん達はどうしてるんだろう、と言う感じでしょう。
なのでもおすけは、お肌が弱いか、トラブルはないか汗っかきか等、
個人差で大きく変わるこの辺りを聞いてから、その方に合った登山用の
アンダーウェアなり対処法をお勧めしています。
夏山はやっぱり肌の露出が多い分、ひと目も気になりますし
下山後に着替えて電車で帰る方も、多いですから。
個人的には、楽なので脱毛が一番お薦めです。
本当に何度でも通えて脱毛できると言うのは、ありがたいと思います。
うぶ毛の量も人それぞれですから、脱毛回数も変わってきて当然ですもん。
まだまだ!と追加料金無しで、気兼ねなく通えるのは凄いと思います。
もおすけはおさるですが、もともと無毛な感じですので
(腕とか指とか全然うぶ毛がない。さるだけど。)
脱毛するまでもないかな・・・と思っていましたが
カミソリやシェーバーに対して肌が弱いので、
登山がきっかけで、脱毛をし始めましたが
もっと早くに行っとけばよかった!て感じです。
それにしても。
反響が多いってことは、それだけ困っていた女性が多いって事でしょうね。
山でマメにお風呂に入れないというのは、女子にとっては辛いですし
下山後の温泉グッズも最小限にしたいですしね。
山女子にはオススメです。
そしてお風呂まで もうすぐ!!
北アルプス大縦走も大詰めでございます。
31話は、白鳥小屋から一気に進め!親不知まで一直線の巻でございます。
【もおすけ日記・女ソロでテン泊大縦走2015完結編】上高地~日本海31白鳥小屋~親不知まで
2015年8月13日 12日目
白鳥小屋で、かなりゆっくり。
展望台登ったり、写真を一杯撮ったり小屋の中で休んだり。
一通り見学&休み終えたので、ちょっとイヤイヤな気分で再びザックを背負う。
ここはもう標高1286m。
あっと、白鳥小屋さんのある所が白鳥山だった。
つまり36座目も登頂!でした。
でも、もう1286mまで下がってきたというのに、コースタイムは
まだあと5:10分もあるのだ。
標高差1200mで、しかも下りなのにあと5時間も!!
・・・・・ふィーーー。
・・・・・ながーーーー。
言葉にはせず、その白鳥小屋さんを出発して、ぐんぐん下る。
えんえんえんえん。
延々延々。
こんな二行じゃ伝わらないダダ長い道を歩いて、シキ割の水場に到着。
でもココ、地図に飲用注意って書いてある。
確かにちょっと、周囲から獣の匂いが。
もおすけの鼻は、さるだけど犬並みなのだ。
水はまだあったので、ココで補給はせずに水は軽く浴びるだけ。
そして樹林帯の中の道はまだまだ続く。
そして遂にあの時が。
やって来ました、金時坂の頭。
言っとくけど偉そうでもアタシは頭じゃないわよ。
正直に言いましょう。
もう道なんて全然覚えていません。
人は疲労が増すと記憶力を失う生き物なのね。
あら、アタシだけかしら。
もうねぇ、全く覚えていないんですよ。
樹林帯の中、まーっすぐ伸びてる登山道をただ黙って歩いてるだけ。
地図には急登・ロープ・梯子、あ!ロープと梯子あった!!
下りで、日本海側の視界が時折見えてた。
でも、そんな一瞬の風景しか覚えていないほどです。
それほど単調で飽きる道でした。
で、ようやく地図に載っていた、坂田峠。
着きました!
って・・・・
あれ??
・・・うそーーーーっ!
なんでよーーーーッ!!
なんと驚くことに、この坂田峠、コンクリートが横切っていたのだ。
なんでよーーーッ!!
上高地から日本海まで。
ずっとずっと稜線を歩いてきたのに。
なんで途中でコンクリートなんて打ってんの??
あったま来て、もうストックでコンクリートをバンバンッ!って
叩いてましたからね。
・・・・・うぇーーーん。
せっかく頑張った大縦走なのに、コンクリなんて打たないでよぉ。
激怒した後、おもいっきり消沈するもおすけ。
極暑のため、やってはいけない究極の 洗濯バサミ女になってまで
頑張ったというのに。
ビェーーーン。
・・・おばかー。
地図にね、ここでタクシー呼べるって書いてあったけど、
当然、砂利道の林道だと思っていたんですよ。
八ヶ岳の美濃戸山荘みたいに。
それがどうですかっ。
コンクリートですよ??
これじゃロマンの栂海新道がぶった斬りじゃないですか!!!
も:「もーいーよ、一気にテンション落ちた。タクシー呼ぼ。もーヤダ。」
と切れるアタシ。
また爆笑しながら、慰める兄弟。
私がブチ切れてるトコの写真がないのは、あっちゃんが爆笑して
シャッター押しそびれたからです。
ヒ:「何だよこれ、聞いてないよー。こりゃひどいな確かに。」
も:「でしょでしょ?ここまであんなにしんどい道を歩かせておいて
これはないよ。」
あ:「イヤ、オレはこれかなって思ってた。タクシー呼べるって書いてあったし。」
も:「あたしはロマンの栂海新道だから、砂利道だと思ってた。
せめて林道にしてよー。」
ヒ:「そうだよねー、確かに林道であって欲しかったよなぁ。」
これは今でも、心からそう思う。
私が巨人だったら、ベリベリッてここのコンクリートだけ剥がしたい。
あんなに頑張って歩いてきたのに。
100キロも向こうの上高地から。
あんなにしんどい思いして歩いてきたのに。
ゴール前にコンクリの道を横切るなんて。
なんて興ざめ。
全然ロマンじゃないじゃないか。
もー、やさぐれましたね。
写真にはその欠片も写っていませんが。
何故だ。何故写らん。
楽しげな洗濯バサミ。
勝手で申し訳ないんですけどね。
いつもなら可愛いこの文字にさえ、「イラッ。」としましたよ。
イラッ。
も:「もーいーよ、タクシー呼ぼ。」
あ:「お、呼んじゃう?ここで。ここで呼んだらすべてが終わりっしょ。」
も:「いーよもう。やる気無くした。もうヤダ歩かない。」
ヒ:「あーー、姉さん壊れちゃったよー。」
も:「いや絶対ここからタクシー乗って、でも”栂海新道踏破しました♪”とか
言ってる人いるよ。だってわかんないもん、誰にも。」
ヒ:「うわ出たっ!ブラックもおすけ!」
も:「いーよ、書く書く。“頑張って歩き切りました!”って、
もう平気でウソ書けちゃうね。」
完全にブラックもおすけ。
やさぐれてます。
姉さん黒いよー、嘘はダメでしょー、いーよもう十分頑張ったもんアタシ、などなど
やり切れない思いを散々コンクリートにぶちまけても。
どうにもこうにも気持ちがペッシャンコになって、元気になれません。
しかもまだ、ここから3:40分もある。
まだあと4時間近くも歩くんですよ?
多分。
いえ間違いなく。
今までの山人生の中で、一番ガックリ&うんざりした瞬間だったと思います。
このもおすけ日記を読んで下さっている国土交通省の皆さん。
(いるのか?そもそも)
この登山道の前後5mだけでいいから、コンクリひっぺがして下さい。
もおすけからのお願いです。
散々ぶーたれて、意気消沈して、それでも仕方ない。
ブラックもおすけとその一味、がっかりしながら
コンクリ道の向こうにある登山道へと再び入っていく。
暑い。
時折、木々の隙間から日本海は見えているのに
まだまだ着かない。
もうすぐそこに日本海。なのに。
でも、近づくゴールへの嬉しさや達成感よりも、不快の方が上回る。
暑い、
痒い、
暑い、
もうしんどい。
まだ?まだ?と、地図を見ても私とあっちゃんの地図のコースタイムが違う。
地図の発行年度が違っていて、コースタイムの区切り地点が違うようなのだ。
で、いい加減疲れて休憩して、その後歩き出したら
すぐ先にありました。
37座目の山頂・尻高山です。
677m。
もう六甲山よりも低くなりました。
でもね、流石なんですよ栂海新道さんは。
ここに来てまだこんなに大きな木々があるのですから。
巨人までは程遠い、小人もおすけ。
神様お邪魔いたします。
ね?
お山の守り神様でしょ?
有難うございます。
三人ですごいねー、おっきいねー、
でもってもう着いてもいいよねー、とか
感動してんだか飽きちゃってんだかわからないような
会話さえも壊れ気味で、歩き続けます。
そして。
・・・・フフッ、
・・・・・フフフフフ。
もう、気にしないもんねー。
どうだっていいもんね–ー。
皆さん。
人間、開き直るとつおくなれますよ。
笑っちゃうわ。
二度目のコンクリですって。
驚かないわよもう。
いいもんここで大の字で休んでやる。
ここで三人、大の字になって大休憩。
もおすけは靴&靴下も脱いで足を休ませる。
毎日10時間近く。
毎日同じ位置でザックを背負うと、当たり前だが痛みが出てくる。
頭でわかっているのと、連日静かに疲労が皮膚表面に蓄積されるのとでは
全く別物だ。
首が痛い。
足の裏が痛い。
腰骨周りの皮膚が擦れて痛い。
肩の凝りがひどかった。
休んでやるーーー。
平らなコンクリの上で、大の字になっておやつを食べた。
も:「今ここでトラックとか来たら、普通に乗っちゃうもんね。」
とか言いながら。
イヤー、危なかったなぁ。
ほんとに来てたら、誘惑に勝てなかったかもしれません。
その誘惑にすら怒っていたかもしれません。
その位、疲れていました。
三人とも、むし暑さで疲弊しきっていました。
そして再び写真の向こう側。
コンクリ道を越えて登山道の中に入っていきます。
だが私は忘れない。
ここに入った途端に、凄かったのだ。
最後の猛追。
栂海新道からの。
何が凄かったって、蚊が凄かった。
コンクリ挟んだあっち側とこっち側。
ほんの数mなのに、こちら側はひどかった。
動いていても刺される刺される。
残っていたスプレーにキンカンにムヒと、総出動で塗りまくった。
それと。
熊のフン。
これもまた、かつてない程のおびただしい数が登山道の端に残っている。
その数、有に15前後。
そして下界を象徴する蝉の声が、暑さを余計 嵩増ししてくれる。
藪蚊、
熊のフン、
蒸し暑い、
セミ、
藪蚊、
びっくりさせるヘビ、
藪蚊、
汗だく。
ここが鞍部で峠じゃない?
じゃあここ二本松の峠?
なら二本松はどれだ?
わかんない全部松だよ、
それより歩こう。
三人とも、無言です。
それぞれのペースで歩きます。
ラストが近くなると俄然ターボがかかるもおすけが先頭で、
すぐ後ろにあっちゃん、その後ろにヒロちゃん。
もう無言です。
汗びっしょり、という言う表現ではなく
服から汗がしたたりそうな程びしょ濡れ、って言うくらいの汗。
自分の汗を、ここまで不快に感じたことはかつてない程。
そしてあと、もう少し。
笹が増えてきた。
車の音が聞こえてきた!
・・・視界が低くなってきた。
もうちょっとだよ!
・・・そう言いながらもゴールは見えない。
あとちょっと。
あとちょっと。
今回の縦走で、この言葉を何度自分に言い聞かせながら
一人歩いたことだろう。
まだかなまだかな。
もう出てきてもいいんじゃない?
お願い神様、もう出して。
半ばお願いするような気持ちで、猛ダッシュして歩く。
出た!
見えた!
ゴールだッ!
一年前に車で訪れた、親不知観光ホテル。
も:「見えたよ!ゴールだよ!!」
振り返って二人に告げる。
あっちゃんのカメラは、そのまま正直に真実を写していた。
後ろから早足で降りてくるヒロちゃんと、
親不知観光ホテルと
ダーーーッシュ。
やった!!
やっと着いた!
長かったーーー!!
遠かった!!
何も言わず、あっちゃんが写真を撮ってくれる。
親不知まで歩き切った!!
ビデオを回してくれたヒロちゃんも到着。
着いたッ!
そしてヒロちゃん、脱水症のせいでトイレに行きたかったらしいが。
写真だけは撮ろうよ、となって。
大きな荷物でお疲れ様。
兄弟でパチリ。
先生も一緒に歩いてきました。
ヒロちゃん、トイレイキタイMAXだったようですが。
三人で記念の一枚。
よくやった!三人共。
この後ヒロちゃん、トイレダッシュ。
日本海へジャブン!とか言っていたけどもう全身汗でビシャビシャ。
とにかくお風呂に入りたい。
海よりお風呂!!
と、感動よりしんみりより、お風呂の三人。
・・・ロマンがないわねぇ。
いえ、ロマンはゴールにあったのではなく。
ずっと周囲が見渡せていた北アルプスの山々の稜線上に
私が欲しかったロマンは連なっていました。
一昨年より、南アルプスより。
ケタ違いでしんどかった、今年の北アルプス大縦走。
去年、雨の中頑張った自信の欠片なぞ木っ端微塵に打ち砕いてくれた、
北アルプスの急峻な山々。
そのアップダウンのキツさと連日の山行時間の長さ。
そして記録的猛暑。
全てが過酷でした。
それでも、偶然の再会やブログ読者さん、びっくりのシマちゃんに
懐かしの白馬山荘の皆さんや遭対協さん達。
飛び上がるほど嬉しかった、あっちゃんヒロちゃんとの再会。
やっぱり北アルプスは、すべての感情を 宝物を、
もおすけに用意してくれていました。
2015年8月2日。
右足の痛みに不安を抱えながら、歩き始めた上高地から
2015年8月13日。
日本海・親不知へ。
女一人で歩くには、決して楽とは言えない道のりでしたが
天候ももってくれたお蔭で、歩き切れたことを嬉しく思います。
山の道中、沢山の方から頂いた気持ちが
もおすけをここまで支えてくれました。
アイちゃんのくれたお茶で心が潤い、
R子さんから頂いたアミノバイタルに勇気づけられ、
シマちゃんから頂けたお蔭で痒さとの格闘にも勝て、
蓮華岳では「おーい 親不知ー!!」と大きく手を降ってくれたご夫妻に
胸が熱くなって。
五竜からは毎日が宴会。
ご褒美プリンは皆でHappy。
とにかく長かった栂海新道。
二人のお蔭で最高のゴールが迎えられました。
今回も、全ての時間が宝物。
言葉にならぬ程の感謝の気持ちを込めて。
も:「皆様、有り難うございました!」
<2015夏・北アルプス大縦走・完>
そしてこの大縦走記を読んで下さった皆様も、ありがとうございました。
コメント