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2013年G・W 残雪の槍ヶ岳・4

ずっと知らなかったんですけどね。

頭もじゃもじゃのクセっ毛さぶちゃんが、短く髪の毛を切ったら発見したことが一つ。

さぶちゃんのお耳は、おさるとそっくりでした。

赤くってまあるくって、外側に立ってるの。

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つまりこんな感じ。

おさるちゃんの可愛さには勝てませんが、そのことを上高地で発見した私は、

も:『知らなかったー、さぶちゃんのお耳っておさるちゃんみたいだね。ヨシ、今日からはさぶちゃんじゃなくてさるちゃんだ。さ~るちゃん♪ 』

と呼びかける。
当然無視されるが気にしない。
そんな相変わらず好き放題しているもおすけです、皆様こんばんにゃ。

当のさぶちゃんはと言うと、何にも気にしない放任主義なので言わせ放題ですが、

私が『髪の毛少し耳にかけた方が大泉洋ちゃんみたいで似合うんじゃな~い?』と言って髪をかけようとすると、野犬のように怒ります。

ほぼアニマル。

そんな、さぶちゃん さるちゃんともおすけと、そんな一部始終を後ろからニヤニヤ無言で笑いながら眺めているさんぱちさんとで行く、槍ヶ岳山行・4の報告でございます。

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2013年G・W 残雪の槍ヶ岳・4

2013年 5月1日 夕方

もおすけがお昼寝から起きて、夕食の支度となる。
つまりワタクシが法律です(勝手放題し放題)。
本日は、豆乳のチーズリゾット。
食事担当の私は自分が食べたいものを作るのだが、今回のこのメニューは、さんぱちさんに非常に好評でした。よかったよかった。
夕食後、二人はゴキゲンで晩酌に入りますが、もおすけは寒いのですぐにシュラフに潜り込んで一人好きな事をして遊んでいます。
きっとこういう時は、さぶちゃんはお酒が好きなので晩酌相手がいて楽しいと思います。
もおすけも気兼ねなく好きな事を出来るし、さんぱちさんは誰かとお酒が飲めると嬉しい人なので結果三人ともゴキゲンです。

そろそろ就寝、さんぱちさんがマイテントに戻り、私も歯磨きをしてシュラフに潜って寝る態勢に入ってしばらく。
まだまだ元気なオトコ・さぶちゃんがテントの外から話しかけてきました。

さ:『しろぷー、すごいよ星がきれいだよ、見てみなよ。』

も:『いい。明日見る。』

因みに普段は、さぶちゃんからお喋りすることは実は殆どありません。電話も全くかけてこないし、車内でもほぼ無言。
山でも大抵無言で歩いていて、私が退屈な時とか飽きちゃった時とか(ほぼ同じ)、眠い時とかお腹空いた時とか、ゴールが遠くてゴネ出した時とかに、話しかけます。
つまりは私が満足できない現状への、気の紛らわせ!?

・・・・・、今、書いてて若干反省した方がいいのかも、と思えてきました。
でも、山の上で酔ってるさぶちゃんはゴキゲンなので、まず寝ません。
前日睡眠時間が3時間で、山行がハードだったとしても元気です。寝るのがもったいない、とは本人の談。
なので、こんな時だけ形勢が逆転します。

も:『いい、眠いし寒いから見ない。』

さ:『ちょっとだけでも出てきなって。ほんとに綺麗だから。天の川も見えてるよ。』

も:『いいよー。白馬山荘の時に一杯見たもん。』

御来光と星空には贅沢病になっている私。それでも食い下がるさぶちゃん。
いつもはさぶちゃんが相手してくんなくって、冷たいバカさぶーとか愚痴っている私だが、今は私は寝たいのだ。

さ:『いいからちょっとだけでも出てみなって。寝袋に入ったまま顔だけテントから出せばいいじゃん。』

ああもううるさい。
そんなんなら、アタシが相手して欲しい時に相手してよ。

『天の川は明日、槍で見るからいい。』と断る私に、酔っ払いさぶはまだも食い下がってくる。

さ:『明日、天気悪くって見れないかもしれないよ!?顔だけでも出して見なよ。』

えーーーい、もぅうるさーい。
ったくしょーがないなー、見ればいいんでしょ見れば、と昭和のマジックさながらのテントから頭だけ出して、寝そべったままの姿勢で空を仰ぐ。

見上げた空には、天の川。

散りばめられた無数の星が、キラキラと揺らめいている。

確かに綺麗。

も:『ああ、確かに綺麗だね。』

さ:『でしょ?』

も:『うん、これは綺麗だわ。』

さ:『さんぱちさんも、起こしてあげよっか。』

気を良くした酔っ払い犬。

も:『何言ってんのよ!テントに入って1分でいびきかくほど疲れてるんだから、寝かしといてあげなよ。』

さ:『でも、すっごい綺麗だよ。さんぱちさんも起こそうよ!』

も:『止めなって。かわいそうだよ。』

酔っ払いに常識は通じない。
散々起こしてあげよう、とゴキゲンで言うさぶちゃんを半切れモードで説得して寝かしつける。
そんな一部始終を知らないさんぱちさんは、私達のやり取りに目覚めることもなく、心地よさそうにいイビキをかきながら、深い眠りに就いていたのでした。

<続く>

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