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2013年8月 女ソロで北アルプス・テン泊大縦走9泊10日・3 五色からスゴ乗越へ

そういえば。

五色が原のテント場で、ペットボトルに少し残っていた水を飲もうと ペロ~ンて舌を出した丁度その時、

『もおすけさんですよね!?いっつもブログ読んでます。お店にもよく行ってるんですよ。』

と言われ、モーレツに恥ずかしかったもおすけです。皆様こんばんにゃ。

ただでさえ、テント場ついてゴキゲンな時は200%素なんですわ。
もうタラリラ~~~~ッ♪て感じで、おバカモード全開で歩いております。だからもう恥ずかしいのなんのって。
嬉しさも混じって、エヘヘな感じのもおすけでした。

でも お声を掛けて頂いたお蔭で、山行の疲れも吹っ飛びました。ソロでいるから、余計にお声を掛けていただけると嬉しいものです。

そんなおさるのもおすけが送る、女一人でソロテント大縦走・9泊10日“ 室堂から上高地まで ”3でございます。

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2013年8月 女一人で北アルプス・テン泊大縦走9泊10日・3 五色からスゴ乗越へ

2013年 8月4日 大縦走二日目 朝から雨

私は、雨がテントのフライを パタパタパタタ、と静かに叩く音が好きだ。
でもそれは、テントの中で過ごしている時の話。
これから荷物をまとめて縦走を続けるとなれば、話は別。

も:『縦走の前半で雨が降ったら辛いよねー。ただでさえ荷物が重い前半に雨で更に重くなるもん。』

とは、誰もが思う所だろう。
二日目は、それでもAM3時前に起きる人などの音からか、私も3時に起床した。

そして朝食。
昨日残ったホタテのおにぎりはおじや風にして。フリーズドライの豚汁と共に。

130804_
3時のおやつ・・・じゃなかった、朝食です。

消化をよくする為にゆっくりと食べ、食後にコーヒーを飲んで撤収作業。
5時40分にはテント場を出発して、本日はスゴ乗越小屋まで。

この日はずっと雨。
強くなったり弱くなったりしたけれど、とにかく休ませる気がない位に降っている。
私は直前に行った雨の涸沢で、ザックがびしょ濡れになって多々問題があったことを踏まえ、今回はレインウェアの上からツェルトを被った。こうすると、ザックの背面に水が滴ることはなく、多少マシになる。

ただ格好は悪い。
でも、中のシュラフやダウンジャケット・着替えが濡れたり湿ってしまうよりはずっといい。
だってまだ縦走は始まったばかりなんだもの。


晴れていたら綺麗な景色であろう、五色から鳶山までの景色もスルー。テンションも雨雲も上がらない。

ただ記録撮影。

130804_1
通ったよ、ってことで。とんび山。次回は晴天のはず。

四国と関西からいらっしゃったと言う 健脚なおじさん二人に離されない様に、必死でついて行く私。

道はしっかりしている。
ペンキの印も、これ以上わかりやすく出来ないって程に親切に付けられている。
ただ、どんよりとしたこの天気。

冷たく降る雨。
こんな寂しい風景の中、一人ぼっちで歩くのは寂しすぎる。
とても優しいおじさん達は、道を譲るも『いやいや自分達も、このペースで精一杯だから。』

と、ずっと私の後ろをついて下さった。本当はもっと早く歩けたはずなのに。ありがとうございました。

途中一箇所、小さな鎖場。
これがまた、用意されたかの様な激しく降り始める雨。
そして向こう側から10名以上の団体パーティ。ここで来る?

全てがそう思える苦行の条件ではあるが、耐えるしか私達になす術はない。
団体さんを途中で切ってもらい、通過してからのすれ違い。
いつもなら何てことない懸垂の下降でも、水分を含んだザックとテントの重さは初日のそれを上回る。

腕にダイレクトにかかる重さ。

雨で岩は滑るし、足元も見にくい。

何とか通過して、その後は急登。スゴの頭への道だ。

途中、とても心が折れそうになった。

も:『ああ、おじさん達がいてくれてよかったです。一人だったら今、心が折れてたかもしれない。』

本当にそう思ったので、おじさん達に伝えお礼を述べる。
おじさん達は、『私達の方こそ、お姉さんの方が荷物も重いし励みになるわー。』と謙遜して言って下さった。

急登から下って、乗越で小休止。
再び登るも、道が少しづつ緩やかになっていくにつれ、希望が持てる。

ここを登りきれば。

そんな思いで、自分を鼓舞しながら歩いていく。
樹林帯から視界が徐々に開け、ぽっかりと小屋の手前のハイマツ帯に出る。
と同時にご褒美の様に、雨が上がっていく。

嗚呼、やっと着いた。

乾きものの行動食しか口に出来ない、雨の山行。ゆっくりと座って休むこともままならない。

体力、重さの問題ではなく、気力。

唯一それを問われるような山行だった。


テント場に着いて、あーーーーーー、着いたーーーーーー!と思うと同時に、

『あっ!』

と、すごく驚いた顔。
それは私ではなく、件の大型ザックのお兄さん。

あ:『あれ?? いつの間に俺達、追い越しましたか?』

も:『私、行きがけに五色の小屋へ寄ったんで、その時だと思います。』

話を聞くと、お兄さんたちが出発する時には私の姿はもうなくて、きっとスゴを越えて薬師まで行ったに違いない、と話していたとか。

も:『天気が回復して歩きやすかったらそれも少し考えたんですが、この天気でしたからね。』

そう。
そして私は悩んだ末、歩けたとしても各駅停車でのんびり歩こうと決めたのである。
だって、のんびりしながら泊まって歩く方が断然楽しいもん。
そんな話をしている間にも、空は回復傾向に。とにかくテントを設営して、濡れたものを乾かして、美味しいもの食べて休みたい。

今日は私、頑張った(荷物は更に重かったし)。

だから、ご褒美パスタ。

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 ソルレオーネのトマトパスタに、ピーマン&人参&鷹の爪をプラスして。

食べ終わったら、どこに座っても何故かくつろげない。
足を伸ばしても、地面に座っても。
で、テントで横になったら初めて楽になれた。

ああそうか、今日は3時に起きたんだもんね。

夏休みの贅沢。

テントの中でお昼寝を。もおすけ、至福の時間です。


15時過ぎ。

楽しそうな人の話し声で、目が覚める。一緒に歩いて下さったおじさん達は、隣のテントで昼寝中。
楽しそうなのは、例のお兄さん達。
昨日から同じ山行予定で歩いているおじさんと三人で飲んでいて、三人共かなりゴキゲンだった。

楽しそうな所には、カブトムシのように寄って行ってしまうもおすけ。私も混ぜてー!と、お仲間に入れてもらう。
ここで仲良くなったのが、仲良し兄弟・あっちゃん&ヒロちゃんと、タトモさんだ。
三人とも、とにかくお酒が好きである。

さぶちゃんや さんぱちさんもお酒は大好きだが、私はここまでテン場で酔っ払った人を見たことがない。

さぶちゃんの言う所の『ぺろんぺろん♪』である。特にゴキゲンなのが、弟・ヒロちゃん。

ひ:『だーって、飲む為に山に登りに来てるんだもん。』

うんうん、私飲めないけどわかる。

下界で飲むより100倍美味しい。下界で食べるより100倍美味しい。

その為に私も登ってるもん。そんな私のアルコールに変わるご褒美ドリンクはカフェ・オ・レ。

130804_3
うんうん、確かに美味しいよねぇ、ともんきち先生。

何を話したんだか、よく覚えてないんだけど、ただただ楽しくってゲラゲラ笑っていた事と、楽しかった気持ちだけはよく覚えてる。それと、お兄ちゃん・あっちゃんが、

あ:『お前、ほんと飲み過ぎ。』

って、いかにもなお兄ちゃん発言してるそばから、

ひ:『ふえ?エヘヘ~~~♪』

ってこれまたゴキゲンで、ちっとも聞いていない弟キャラのヒロちゃん。
この仲良し兄弟と、負けじ劣らじの呑兵衛タトモさんのお蔭で、今日があっという間に楽しい一日に早変わりしたことは、三人のお蔭かアルコールパワーのお蔭か。
でもこの日は、本当に周りの方の優しさのお蔭で救われて、結果とても楽しい一日となったのでした。
(皆様本当にありがとうございました。)

<続く>

コメント

  1. まゆちゃん より:

    もおすけさん
    こんにちは。
    憧れのもおすけさんが、憧れの縦走を成功させて、ますますまゆちゃんの憧れになりました!!
    もおすけさんに少しでも近づきたくて、先日やっとソロテント山行してきました。
    ぜひぜひ、どかこの山でお会いできると嬉しいです。

    長野移住、本気で考えようかな・・・(笑)

    • moosuke より:

      まゆちゃんへ

      いつも読んでくださって、本当にありがとうございます。
      憧れだなんて恐縮ですが、ソロ山行を始めたきっかけになれたのなら嬉しいです。
      ソロ、大変ですけど楽しいですよね。

      ついでに移住はもっともっと楽しいですよーーー♪
      信州でお待ちしております☆

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