そんなわけでワタクシが、人生で初の点滴を受けてきたもおすけです、皆様こんばんにゃ。
いやー、びっくりしました。
何がビックリって、人生かつてない程の蕁麻疹っぷりにビックリでした。
ヨーカイ・洗濯バサミオンナとか、ツェルトで顔ナシ状態なんて可愛いもんで。
もう まぶたが腫れ上がってしまって、ひどい顔。
ワニ目てんちょに『医者に行け!』と言われましたが、ワニ目よりひどい目で(それはひどい)
待合室やドクターにだって見られたくない程、ひどいモノでした。
そんなわけで絶対に人に見られたくない私は、幸い薬があったので昨日は自宅療養。
今日になって、腫れは多少マシになったので病院に行って来たら冒頭の『点滴』です。
・・・・・。
一番の感想は。
いやー、私ってつくづく病院の空気が似合わない(ありがたい)。
あそこにいると、『アナタなんでそんなに元気そうなオーラを放っているのにここにいるの?』って
言う感じで、女一人でテン泊大縦走9泊10日・10 もんきち先生が。皆様から不思議そうに見られます。
ドクターも、過去の経過から今現在の症状等をテキパキ話すもんだから、あまり心配してくれない。
(明らかに他の患者さんより、“あなた大丈夫でしょ”的な扱い。実際、以前センセにこう言われた事もある。)
んで、初の点滴。
お蔭様で、立体地図のような赤い腫れは引きました。薬ってすごいね。
そんなこんなで二日間も休んでしまい、人と接してないのでさびしん坊。
なのでブログ更新です。
女一人でテン泊大縦走9泊10日・10 もんきち先生が。
2013年 8月6日 雨のち晴れ
薬師沢小屋で休憩するも、雨の強さは一向に変わらず。
ならば進んでいこうか。
一人橋を渡って歩き出す。
左に下りて、川原沿いから登り始める。
ここからが、すんごい道だった。
もうね、ミラクルなんですよ。すべてが。
しんどい、と言えば笠新道・烏帽子のブナ立尾根・甲斐駒黒戸尾根が有名だけど、
何故かここは名前が挙がらない。
だけど、上記三つを登った私が言おう。
ここが一番イヤだ。
雨が降って岩が濡れていたせいもあるかもしれない。
でも、登山道は全て岩と木の根っこ。
土の道がない。
だから一歩がすごく大きかったりするし、滑るし・・・。
笠新道でバテバテだったさんぱちさん。
その彼と、この先の雲ノ平で合流する予定だったのだ。
も:『ここの道、さんぱちさんに薦めてみよう。ミラクルって言って・・・。』
と、悪魔的発言を頭で考えながら登る、登る。
雨は本降り。
レインパンツはドロドロ。
湿気で足にくっついて、足が上げづらい。
誰も通らない急登。レインパンツはゲイターの上までまくり上げた。
後半になって、ようやく降りてくる人とすれ違う。
『一度、この道を登りで使ったけど、二度と登りでは使いたくない。』
と言った、おじさんの気持ちがよくわかる。
ドロドロで雨雨の中、それでもコースタイムより10分ショート、9:30分にアラスカ庭園に着く。
視界が開けてきた。雨がないのが嬉しい。
ここに来て、ようやく雨が上がった。
先に着いていた皆さんと同じく、レインウェアウェアを脱いでベンチに座る。
と、ここでもすけ、ラジオを取り出す。
実はこのラジオ。
毎日の天気予報より、実はNHK放送の朗読小説.百田尚樹作『海賊と呼ばれた男』が
聞きたかったのだ。
毎朝、通勤中に車の中で聞いていたこの朗読小説。
橋爪功さんの巧妙な語り口と、話の展開にすっかり夢中。
続きが聞きたいが為に、本の次に重く、なくてもいいアイテム・ラジオを持ってきたのだ。
雑音が大きい中、なんとか聞き取る。
いやぁ、雲ノ平で聞く 橋爪功さんのラジオ。
味わいのある時間でした。
ラジオ終了後、身支度をして再出発。
いざ、雲ノ平山荘&テント場へ。
実は雲ノ平、来たかった理由が二つある。
一つは、三俣山荘でバイトする前、縦走コースに入れていた。
でも、水晶小屋からの大雨&強風、加えて雪渓がまだ大きく夏道が全く見えず、人もいない。
こんなすごい天気&道がわからない雪の上を一人進むことは不可能だった。
バイトの休暇や終了後、雲ノ平を訪れる予定にしていたが、捻挫で断念。無念の下山。
そして二つ目の理由は。
その捻挫でヘリ下山となった時、ヘリの中から雲ノ平を見た。
空の上から見たそれは、本当に雲上の楽園という名にふさわしい
こんな高い所にこんな広大な庭園があるなんて、と思わずにはいられないスケールの光景だった。
絶対ここを訪れたい。
ヘリの中で強くそう思った私。
だから今回は、一番の目的をここにしていたのだった。
段々と晴れてきた。
アラスカ庭園に続いては、奥日本庭園。
因みにこの頃、あっちゃん&ひろちゃんは念願の黒部五郎岳でこんな感じ。
やっぱり黒部はカッコイイ!
ヨッシャー!
それぞれ待ちに待った、待望のこのお天気だもの。
嬉しさもひとしおよね~。
そう、私もテンション上がっていた。
ルシルシで木道を歩く。
足取りだって軽やかだ。
だってこれまで、ずっと雨続きだったんだもの。
目の前に続く長い木道。雨上がりに日が差し込み、光っている。
先生、最高だね。
うん、ほんとにね。
ここで写真を撮りながら歩いていたご夫婦に、写真を撮って頂く。
ポケットにもんきち先生よ。
そう、ここでもんきち先生をポケットに入れたのだった。
小屋まで徒歩20分程度。
安全な道だから、ともんきち先生を上半身出したままにしてファスナーをしっかり閉めたのでした。
ふと見下ろすと、もんきち先生。
嬉しそうね。
青空が見えて本当に嬉しい。
嬉しさのあまり足元を見ずに上を見ていた為、小屋へ行くはずが
間違えて祖母岳分岐を登っていた。
途中振り返って見下ろすと。
あれ、あんな所に小屋が。
しまった!間違えた!!と、慌てて分岐点まで小走りで戻る。
そう、あそこの写真を撮った場所から祖母岳分岐~祖母岳の途中~雲ノ平山荘までの間で
もんきち先生を落としてしまったのです。
そして分岐に戻って、歩き直して小屋へ向かう。
この時、軽装のアタックザックのお兄さんとすれ違う。
狭い木道、行き違いで待ってくれてるお兄さん。
すれ違いざまに一言、
『・・・カッコイイですね。』
山を歩いていてカッコイイと言われたのは、この時が初めてだった。
も:『いえ、もうバテバテです。』
と笑いながら答えましたが。
今も思う。
このお兄さんが、もんきち先生を拾ってくれたのではないか。
だって、この後、うしろから来た人も先生を見ていないと言うし、
このお兄さんの後、降りていく人もいなかった(その前に探しに行ったし。)
もんきち先生、そちらに遊びに行っていませんか~?
アタックザックのお兄さん、このブログ見たら連絡ください。
話を戻して。
ゴキゲンで小屋についてザックを下ろした瞬間に、もんきち先生がいないことに気付く。
咄嗟にダッシュ、そして今来た道を戻る。
木道の下を覗き込み、小屋に向かって登ってくる人に尋ね、行き間違えた祖母岳まで歩き。
でも、先生はいなかった。
さっきまでの楽しかった気分は一転、撃沈して小屋まで戻る。
先生がいないーーーー。
放心状態でテントの受付。
もう歩くことさえ嫌になった私は、テント場に向かう途中、景色も何も視界に入らず木道で立ち止まり泣いた。
もんきち先生ーーーーーーーッ。
あんな所に入れてごめんね。
せんせぇーーーせんせぇーーー!、と一人ビェーーーンと泣いた。
もう楽しくも何ともなかった。
これから どうすればいいかもわからなかった。
コメント
ねぇさん どうもです!
まさか蕁麻疹がそこまで酷かったとは!!…大丈夫ですか??
まさか本もそうですが…ラジオまで…
そして空見過ぎて道間違える…さすがです。
確かに天気の兆しがあった日だったのであまり人の事を言えませんが…
自分達の写真まで!ありがとうございます(笑)
ちなみにブログアップしたので!←ねぇさんも載ってます(^^)
http://stylefree-hro.blogspot.jp/ と宣伝してみました…すいません…
しかし、先生まだみつからなんですね…
下りの衝撃で落ちたか、登りの足上げで落ちたかは何ともですが
その当たりに先生がいるんですね。コバイケイソウ群に入っていて見つからないとすると、
8月のピークを終えて、もしかしたらこれから雲に行く方が見つけてくれるかもですね。
見つかる事を祈ってます。
HROちゃんへ
コメント&ブログ更新ありがとー!早速読ませて頂いたよ。相変わらず面白い・・・。ひろちゃんぽい・・・。
そう、蕁麻疹は過去最強モデルで突撃されてノックアウト状態でした。
これから暫く続きそうです。でももおすけ負けないわ。
んでもって、本。そしてラジオ。
ラジオはねー、一番最後まで悩んだのよ。でも続きがどうしても聞きたくってさ。
百田直樹さんが今を時めく作家さんだと知らず、そして橋爪さんの朗読が最高に上手だったから、
重いのに持っていってしまいました。ソニーの山ラジオを買わなかった自分を後悔したね、この時は。
そして先生はまだお散歩中です。
秋になったら見つかるかな。
みんなにもひろちゃんにも、心配かけちゃってごめんね。
祈ってくれてありがとうね。